野本明男先生を悼んで
平成26年11月13日、RNA学会会員であり、本学会の発展に永いあいだご尽力くださった野本明男先生がご逝去されました。先生の生前のご厚誼に感謝し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
平成26年11月13日、RNA学会会員であり、本学会の発展に永いあいだご尽力くださった野本明男先生がご逝去されました。先生の生前のご厚誼に感謝し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
(平成16年 学士院賞受賞に際して 奥様のご厚意により掲載)
学歴
昭和44年 3月 東京大学薬学部卒業
昭和49年 3月 東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了 薬学博士号取得
昭和61年12月 医学博士号(東京大学)取得
職歴
昭和62年 4月 東京都臨床医学総合研究所部長(微生物研究部門)
平成 3年 9月 東京大学医科学研究所教授(ウイルス研究部)
平成12年 2月 東京大学大学院医学系研究科教授(微生物学講座)
平成21年 4月 同研究科特任教授
平成21年 4月 千葉大学特任教授、真菌医学研究センター長(兼任)(平成25年3月まで)
平成21年 6月 東京大学名誉教授
平成22年 4月 (公財)微生物化学研究会、微生物化学研究所 理事長・所長
平成26年11月 (公財)微生物化学研究会、微生物化学研究所 辞任
受賞歴
昭和57年10月 日本生化学会奨励賞
昭和60年10月 持田記念学術賞
昭和62年11月 野口英世記念医学賞
平成 6年 4月 日経BP技術賞(医療部門)
平成11年 3月 内藤記念科学振興賞
平成14年11月 武田医学賞
平成16年 6月 日本学士院賞
所属学会
日本RNA学会、日本ウイルス学会、日本生化学会、日本分子生物学会、日本癌学会、日本遺伝子治療学会、日本ワクチン学会、日本薬学会、日本生体防御学会、日本神経ウイルス研究会、米国微生物学会、米国ウイルス学会
その他
文部科学省生命倫理・安全部会遺伝子組換え技術等専門委員会委員(2005.3~2012.4)
WHO, Member of Steering Committee on Polio and Hepatitis A (1988~1993)
WHO, Member of Steering Committee on Research to Support a Strategy to Stop Polio Immunization (2001~2007)
WHO, Member of Polio Research Committee (2008~2013)
国際ウイルス学会議 Advisory Council Member (1996~2002)
National representative (2003~2011)
日本ウイルス学会理事長(平成18年1月〜平成21年12月)
日本微生物学連盟理事長(平成20年2月〜平成24年1月)
文部科学省 科学技術・学術審議会臨時委員(平成25年2月〜)
厚生労働省 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究評価委員会委員
科学技術新興機構 さきがけ「RNAと生体機能」研究総括(平成19年4月〜平成24年3月)
幾度、杯を重ねたでしょうか。どれだけ、議論したでしょうか。
日本にとってかけがえのない科学者であり、リーダーであり、私にとって学問の先輩であり、不遜ながら敢えて言わせていただけるのであれば数少ない年上の友人、野本先生そして野本明男の何を書けば良いのでしょうか。
野本明男は剣士でした。これで終わり、いかがでしょうか。
神髄を見抜く人でした。本質だけを語る人でした。
野本明男先生の早すぎる訃報に接し言葉を失っています。最後まで復帰を目指して闘っておられたお姿を見てきましたので、残念でなりません。今はただ、安らかにお眠りくださいと願うしかありません。ポリオウイルスを中心にした先生の数々の業績は私からご説明するまでもありませんので、ここでは先生との思い出を記させて頂きます。
Congratulations to Dr. Victor Ambros and Dr. Gary Ruvkun on the Award of the Nobel Prize in Physiology and Medicine, 2024.
“for the discovery of microRNA and its role in post-transcriptional gene regulation.”
https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2024/press-release/
日本RNA学会では、このたび「古市―カリコ賞」を創設いたしました。この賞の創設にあたっては、先日の東京年会の特別講演者であるKatalin Kariko博士から、先日惜しくも他界された本学会名誉会員の古市泰宏先生を偲ぶための賞の創設が提案され、そのために年会講演謝金を含む賞の創設準備費をご寄付いただきました。そこで、本学会では、このご提案をありがたく受け入れ、この賞を「古市―カリコ賞」と命名し、未来のRNA研究を力強く先導する若手・中堅研究者を対象に、受賞候補者を募集することにいたしました。会員の皆様からの数多くの応募をお待ちしております。
第25回日本RNA学会年会 発表演題のアーカイブが下記の日程で公開されています。
ぜひご覧ください。
・公開期間:2024年7月15日(月)〜2024年7月29日(月)
URL: https://www.rnaj.org/members/annual-meeting-archive
本アーカイブは、日本RNA学会の会員(一般正会員と学生正会員、および賛助会員、名誉会員の方々)、並びに、第25回日本RNA学会年会に参加登録された方がご覧になれます。
東京大学
渡邊雄一郎
今回のVictor Ambros, Gary Ruvkun両氏のノーベル賞受賞の知らせを聞いて、2000年前後のことを思い出した。線虫でのlin-4に続くlet-7の報告から数年でマウス、ヒトにもmiRNAが存在し、その中には種の違いを超えてlet-7なども含まれることなどが報告された。次に何がくるかと思っていたら、私が扱っていた植物の世界にもmiRNAがあるということになった。植物で初めてのmiRNAと機能との関連が見つかったという報告は2003年9月Natureで発表された。そのmiRNAはmiRJAW (JAWは JAGGED AND WAVY(波打ったという意))いう名で報告された。掲載号の表紙には奇妙な葉の形態を持つシロイヌナズナの写真が登場した。なぜこんな形態になるのかはすぐには理解できなかったことを覚えている。現在このmiRNAはmiR319として登録されている。以後、にわかに植物分野でもmiRNA研究が賑やかになった。
九州大学・野島研究室博士課程3年の中山千尋と申します。新生RNA解析を用いて、RNAポリメラーゼIIの転写終結制御をテーマに研究しております。この度、RNAJ Travel Fellowship Programに採択いただき、ドイツ・ハイデルベルグで開催されたEMBL Symposium・The complex life of RNAに参加いたしました。この度はその参加報告をさせていただきます。
現在、Friedrich Miescher Institute for Biomedical Research (FMI)でTenure track Group Leader positionを公募しています。
詳細は下記をご覧ください。
締め切りは2025年 2月23日です。
国立大学法人熊本大学発生医学研究所は、これまで蓄積した研究成果、研究技術と解析技術、関連情報を開放し、共同利用・共同研究拠点として活動しています。この度、令和7年度において、本研究所の先進的な各種研究施設を活用した共同利用・共同研究の公募を行っております。詳しくは以下のURLを御覧ください。
・熊本大学発生医学研究所共同研究募集要項(共同研究支援)
https://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/kyodo2025kobo/
・熊本大学発生医学研究所共同研究募集要項(導入研究支援)
https://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/kyodo2025kobo/#1
・熊本大学発生医学研究所共同研究募集要項(国際共同研究・共同利用支援)
https://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/kyodo_international2025/
遺伝研が年に一度開催する公開講演会を、今年は木村資生(きむら もとお)博士の生誕100周年を記念した講演会としてオンラインで行います。木村博士は、遺伝研を代表する研究者。博士は「分子進化の中立説」を1968年に提唱し、進化生物学分野にセンセーションをおこしました。今につながる木村博士の業績と遺伝研の研究成果をお楽しみください。
■日時: 2024年11月16日(土)13:00-15:00
■会場: オンライン(Zoom)