東京大学大学院理学系研究科 博士課程1年の盛藤舞と申します。塩見美喜子先生の研究室でトランスポゾンの転移が遺伝子発現に及ぼす影響の研究をしています。昨年10月に開催されたRNAフロンティアミーティング2022に参加させていただきました。
私はコロナ禍の2021年に大学院進学をきっかけにRNA生物学の世界に足を踏み入れました。学内での交流も制限される中で所属研究室の先輩からRNAフロンティアミーティング2022開催のお知らせをいただき、学外の研究者の方々と交流し視野を広げるよい機会だと思い、参加させていただきました。
RNAフロンティアミーティング2022では10月11日〜10月13日の3日間にかけて、参加者全員が口頭発表を行いました。全体を通して発表者・質問者共に和やかな雰囲気で、かつ活発に質疑応答が交わされていたことが印象的でした。私自身、初めての口頭発表で不安もありましたが、楽しく発表することができ、結果として最優秀プレゼンテーション賞を頂きました。一括りに「RNA」と言っても、私のように小分子RNAを扱っている人から、ストレス顆粒、また技術開発まで多様な分野の方が参加しているなかで、このような賞をいただけたことを光栄に思います。
口頭発表に併せて行われた野島先生・今村先生の特別講演では、研究の着想から現在の研究テーマに至るまでの流れに加えて、研究者としての遍歴や海外での生活のお話なども伺うことができ、大変参考になりました。
夕食後はワールドポスター形式でのグループディスカッションがありました。ここでは少人数のグループでイントロダクションに焦点を当てた発表を行いました。他分野の研究背景への理解が深まったことももちろんですが、口頭発表で気になったところを発表者に直接聞く機会が得られたことも有意義でした。
3日間に渡るプログラムでしたが、もっと時間が欲しい!と思うほど非常に充実した時間でした。また、皆さまの発表に刺激を受け、今までと異なる視点から自分の研究を見つめ直すことができる良い機会となりました。そして、何よりも嬉しかったことは、RNAフロンティアミーティングを通じて、これから先も切磋琢磨し合っていきたいと思えるような同世代の研究者の方々と知り合えたことでした。
次のRNAフロンティアミーティングは2023年10月18日〜20日に熊本にて開催されます。口頭発表やディスカッションを通して一歩成長したい方、研究者仲間との出会いを通して自分の研究を広げていきたい方など、少しでも興味を持ってくださった方にはぜひ参加していただきたいです。
このような機会を設けてくださった先生方、ディスカッションしてくださった学生の皆さまに感謝いたします。
また皆さまにお会いできる日を楽しみに、研究に邁進したいと思います。
東京大学理学系研究科生物科学専攻 塩見研究室 盛藤舞