京都大学ウイルス・再生医科学研究所・生体応答学研究部門感染防御研究分野(竹内理研究室)博士課程2年の貞廣暁利と申します。このたび、2016年8月31日から9月2日にかけて北海道で開催されました、「RNAフロンティアミーティング2016(以下、フロンティアミーティング)」に参加させていただきましたので、ミーティングの様子を学生目線でご報告させていただきます。
参加にあたり
私は、学部4年で研究室に配属されて以来、日本RNA学会年会をはじめ、様々な学会に参加し、発表させていただいております。しかし、フロンティアミーティングに関しては、私はこれまで参加したことはありませんでした。フロンティアミーティングに参加するのはいつも決まって研究室の後輩ばかり。そして、参加した後輩は皆、口を揃えて「とても(有意義で)楽しかった」と満足気に帰ってきました。中にはベストプレゼンテーション賞を受賞し、意気揚々と帰ってきた後輩まで。私はその度に、「いつかしっかりデータを出して、フロンティアミーティングで発表したい(折角なら、ベストプレゼンテーション賞もとりたい)」という思いを強く抱いていました。そして今回、ついに念願が叶い、参加させていただくことになりました。
ミーティングの様子
そんな私の想いなどつゆ知らず、ミーティング前日の8月30日から31日未明にかけて、北海道に台風が接近しました。飛行機でアクセスすることになっていたため、台風の影響で飛行機が新千歳空港に到着せず、ミーティング初日に間に合わないのではないかと心配しました。道外から参加した方は、恐らく全員が、「飛行機が飛ばなかったらどうしよう、頼むから飛んでくれ」と懇願したことでしょう。そんな参加者の皆さん(特に世話人の方々)の熱い想いが届いたのか、台風はスピードを上げ、飛行機は全て予定通り到着しました。
ミーティングは新千歳空港からバスで約2時間の距離にある、「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」にて開催されました。とても自然が豊かで、周囲には山と木しかありません(図1)。
今回のミーティングには49名(学生33名)が参加し、31演題(学生27演題)が口頭発表されました。普段の学会では、自分と同年代の方々の発表をこんなにたくさん聞く機会は無いので、とても刺激的でした。興味を惹かれる発表ばかりで、おもしろい発表を聞くたびに「自分も負けてられない!帰ったらまた実験頑張ろう!」と強く感じさせられました。
また、口頭発表に加えて、小布施力史教授(北海道大学・生命科学院)、村上洋太教授(北海道大学・理学研究院)による特別講演もあり、非常に充実したミーティングでした。
自由交流
フロンティアミーティングの特徴の一つに、「自由交流の時間」が挙げられると思います。その名の通り、参加者同士の交流を図るための自由な時間です。この時間を楽しみに来た人もいるとかいないとか。ニセコでは様々なアクティビティができるそうですが、私はラフティングに参加しました。連日の台風で川の水位が上がり、そもそもラフティングができるのか心配でしたが、ラフティング会場となった尻別川?ではそこまで水位も上昇しておらず、楽しくラフティングに参加することができました(図2)。また、自由交流後の夕食はBBQが開催され、美味しいジンギスカンやホッケをたくさんいただきました。
ミーティングを終えて・謝辞
今回、初めてフロンティアミーティングに参加させていただき、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。3日間のミーティングで私が一番印象に残っていること・感じたことは、「フロンティアミーティングでは私たち学生と先生方との距離が非常に近い」ということです。発表後に先生方から声を掛けて頂けるのはもちろんのこと、食事中や飲み会でも気さくに声を掛けてくださる方ばかりでした。中には進路相談にのって頂いた方もいらっしゃいました。他の学会では、自分の研究室のメンバーやその知り合いで集まりがちなので、このような場は非常に貴重だなと感じました。
そして、このミーティングで得た、忘れてはならない収穫は、同年代の知り合いがたくさん増えたことです。まだまだ未熟ではありますが、同年代のライバルたちとお互い切磋琢磨しながら、これからも必死にかつ楽しく研究に励みたいと思います。
最後になりましたが、RNAフロンティアミーティング2016を運営してくださった、世話人の二宮賢介先生、山崎智弘先生並びにスタッフの皆様に心より感謝申し上げます。
また、参加にあたり、奨励金による旅費の支援をしていただきました。この場をお借りしまして、深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
図1 会場からの眺め
図2 楽しそうな様子
図3 集合写真