RNA2016にて、「RNA Society Junior Scientist Committee」の一員として「Pre-meeting Activity (tour)」の幹事を務めさせていただきました、京都大学大学院医学研究科、齊藤博英研究室修士2年の小松リチャード馨です。今回はツアーについて、この場をお借りしてご報告させていただきます。

RNA Society Junior Scientist Committeeについて

国際RNA学会「RNA Society」には若手研究者の委員会「RNA Society Junior Scientist Committee」が組織されており、各種SNSページの運営や、ミーティング開催期間における若手向けのイベントの運営を行っております。期間外でも、月に1~2回の頻度で主にGoogle hangoutを介して企画会議を重ねており、常にRNA若手界隈を盛り上げようと積極的な組織です。私も2015年の10月にお誘いを受け、末席に加えていただきました。

Pre-meeting Activityの企画

委員のメンバーとしてはじめに仰せつかったことは、来るRNA2016における「Pre-meeting Activity」の企画・運営でした。このイベントはミーティングのオープニング前に若手研究者で集まり親睦を深める趣旨があり、毎回評判が良い企画だそうです。例年の流れを踏まえ、私も京都観光ツアーを企画することにしました。

これまでの活動では現地を徒歩で移動していたそうですが、今回の開催にあたり、大人数で京都の観光地を徒歩ないしは公共交通機関で移動することは難しいと考え、貸切バスを使用することにしました。そのために旅行代理店の方と密に相談し、下見を重ね、旅程を周到に練りました。結果的に以前に比べて、やや本格的なツアーとなったように感じます。

ツアー当日

「Pre-meeting Activity (tour)」として午前中のコースと、2つの午後のコースを設けました。各コースの定員は50人であり、総参加者数は100人以上とかなり多めであったため、当日まで集団誘導がうまくできるのかなり不安でしたが、齊藤研究室のメンバーと京都大学大野研究室の壇辻さやか様のご協力のおかげで、なんとかツアーの形にすることができました。

午前のコース

京都駅に朝9時に集合後に、貸切バスで伏見稲荷大社に向かいました。本殿でお参りをした後に千本鳥居へ。私も参加者の皆さんと共にしばし写真撮影に没頭しておりました。鳥居だけではなく、苔や山道を流れる小川を含めた自然の風景も人気で、道中シャッターの音が絶えることはありませんでした。走って山頂まで登った方もおり、非常に楽しんで頂けたようで何よりでした。私もツアーとして良いスタートが切れてとても満足しました。


(図1 集合写真 伏見稲荷大社 一番鳥居前にて)

午後のコース

午後のコースは高台寺と清水寺を訪ねるAコースと、平安神宮と南禅寺を訪ねるBコースに分かれました。Aコースは高台寺における庭園と美術館の鑑賞と、その後の清水寺の観光からなります。下見の段階である程度は覚悟していたのですが、高台寺から清水寺に至るまでの産寧坂のあたりは、恐ろしいほどの人混みに加え、誘惑する数々の土産屋や甘味処もあり非常に統率が大変でした。常に迷子が出ないように声をかけていなければならず、かなり体力を消耗しました。幸い参加者の皆様のご協力もあり、懸念していた迷子も生じることなく、清水寺に至ることができました。清水寺においては舞台の木造建築に加え、周囲の深緑や竹林、音羽の滝も人気で、交流に加えて観光も楽しんで頂けました。


(図2 清水寺舞台)

 


(図3 清水寺舞台から)

Bコースの内容としては、平安神宮神苑の案内に加えて、南禅寺の方丈庭園の拝観を行いました。実はこちらは観光客が比較的少ない上に、敷地が広いので静かに観光できる私の個人的なお気に入りスポットを周るコースでした。私はこちらのツアーには同行はしていなかったのですが、ツアー終了後に学会会場にて何人かのBコース参加者に絶賛していただいたので上手くいったのだとホッといたしました。話を聞く限りでは、やはりどうやら平安神宮と南禅寺の方が空いていたようで、人混みのストレスの少ない優しいツアーとなったと思います。超人気のスポットを巡るのもやはり喜んで頂けますが、このように名所を落ち着いて、ゆっくりと堪能することのできるツアーの方が、交流を目的とした今回のツアーに適していたかもしれません。


(図4 RNA junior scientists, 南禅寺にて)

総括・謝辞

100人以上の参加者がいたこともあり、今まで接点に乏しかった多くのRNAの若手研究者と、京都観光を通じて交流を深めることができ、大変有意義なものに感じました。また、よくオーガナイズされていた、楽しかったと会場ですれ違う方から声をかけられるたびに、しばし充実感に浸ることができました。総じて参加者の満足度や若手交流の観点から、今回の「Pre-meeting activity (tour)」は成功したと言って良いのではないかと思っております。

今回のような「Pre-meeting activity」の良さとしましては、やはり学会開催前に若手同士の交流の機会が公式に提供されていることに尽きると思います。実際にツアーで仲良くなった方同士で会議中も行動を共にするなどの様子をしばしば見かけました。こうした様子を見ると、私も、ささやかながらRNA2016を盛り上げる力添えができたと思います。

最後になりましたがこの場をお借りしまして、「RNA2016 Pre-meeting activity」に参加して頂いた皆様、ツアーの運営に厚いご支援を頂いたすべての皆様に心より御礼を申し上げます。特に、企画の段階から非常に多くのお力添えをいただいた鈴木勉先生、ツアーのみならず「RNA Society Junior Scientist Committee」が企画しましたワークショップにも沢山のお力添えをいただいた塩見美喜子先生に厚く御礼を申し上げます。また、ツアーの準備や当日のサポートをしていただいた齊藤博英先生、齊藤研究室の皆様、壇辻さやか様に今一度、心より感謝申し上げます。また、ツアーの広報についてご助言とご支援をいただいた北畠真先生、相馬亜希子先生に心より感謝申し上げます。