ニーレンバーグとマテイ
タイムスリップして、大きな発明や発見の現場を見たり、後日であっても、せめて本人から、喜びや驚きを直に聞きたいものだ。しかし、いつもそういくとは限らない。ニーレンバーグとマテイによる、「UUUは、フェニールアラニンをコードする暗号である」ということを最初に示した実験には、大学院生の時に、大きな感銘を受けた。ゲノムに刻まれた情報がA、C、G、Uの4文字アルファベットの3文字の組み合わせによって単語としての意味を持ち、アミノ酸の種類や、メッセンジャーRNAの読み始めや読み終わりを指示し、文章を作っていたことに驚いたのだ。
この発見は、古代エジプトの象形文字の謎を、ロゼッタストーンに書かれた文字を使って解いたフランス人のシャンポリオン青年の話によく似ている。シャンポリオンの発見については、昔、小学生の頃、愛読していた「世界の謎」という本の中に載っていたので、ニーレンバーグのこの発見は、すでに核酸研究にのめり込んでいた筆者には、倍増した感動だった。そう、シャンポリオンの時もそうだったが、この時も、世界中がエキサイトした。駆け出しの若い研究者であっても、時代を拓く良い仕事をすれば、一躍世界で認められる科学者となる潮流ができていた―――口べたで、人付き合いの苦手な若者であっても、運がよければ、賞揚される仕事をして、有名になり、その後にさらに大きな運が開けるーーー、これまでの科学の歴史の上にはなかった風潮が、1960年頃から、米国ではでき上がりつつあり、ニーレンバーグはそんな先覚者だった (写真1)。彼は、1968年ノーベル医学・生理学賞を受賞することになる。
写真1.1960年代のマテイ(左)とニーレンバーグ(右) (写真はWikipediaから)
(教科書では、ニレンバーグと書いてあることが多いが、米国ではニーレンバーグ)
研究体制にしても、この時期、米国では基礎研究の重要性を主唱する人たちが現れ、ニーレンバーグ達が居た米国・国立衛生研究所 (NIH) は、それまで小さな組織で、当時の就職先ランクでは大学職を1位として、化学製薬企業職を2位とすれば、その下位にランクされるような人気のない公共施設だったのだが、このゲノム暗号の解読という世紀の発見をキッカケにしてーーー第2次世界大戦の戦勝国としての好景気もあってーーー政府が巨額の投資を行ったため、現在の NIHに見られる基礎研究を重視した、世界的研究組織へと成長を遂げたことも述べておかねばならない。
このおかげで、多くの日本人研究者が、その後、NIHへ留学して、海外経験を積んでいる。早石修先生 (昨年ノーベル賞を授与された本庶佑先生の恩師) がNIHの薬理部長職を去り、京都大学へ移られたのはこの発見の2~3年前であるから、―――敗戦国であっても、日本は基礎研究体制をスタートしなければならないと、早石先生は思われたのに違いないと、老生は (直には聞いてないが) 拝察している。
このあたりエピソードについては、1967年、NIHを出て、ロシュ分子生物学研究所 (RIMB) を創立したユーデンフレンド所長 (Syd Udenfriend) やワイスバック副所長 (Herb Weissbach) などーーーいずれも、ニーレンバーグと同じ、ニュ-ヨーク市で育ったユダヤ系の研究者達 (早石先生の親友でもある) からーーー、折々に聞いていた。実際、ニーレンバーグの奥さんは、NIHでは、ユーデンフレンド研究室のテク二シャンとして働いていたことを聞いて驚いた。そんな縁や、しばらくRIMB研究所のアドバイザーとなられたこともあって、筆者にとってニーレンバーグ博士は臆せずに話しできる人ともなった。
伝説のポリU実験
1961年、NIHの、ニーレンバ-グ博士の研究室では、ゲノムコードの謎を解く驚きのデータが、生まれていた。ニーレンバーグ (Marshall Nirenberg、この時34歳) の研究室では、2年前から、彼とポスドクのマテイ (Heinrich Matthaei:NATO支援のポスドク) と実験助手の女性の3人で、大腸菌の破砕液を使ってタンパク合成の研究をやっていた。この破砕液 (S30分画) を、さらにリボソーム画分やtRNAや上清部分に分別して、冷凍保存して使えるようにしたことが、その後の大発見の基盤だった。つまり、タンパク合成システムを確立し、そこへ、放射性アミノ酸 (通常は14Cバリンを使った) と種々のRNAを加えてタンパク合成を測定する実験を行っていた。マテイが、深夜に仕掛けた実験が翌朝に大きな驚きを生んでいた。この実験、いつものタンパク合成系へポリUを加えたところ、その時に使った放射性アミノ酸14Cフェニールアラニンが、猛烈な勢いでタンパク画分へ取り込まれたのである (図1)。
図1. ニーレンバ-グとマテイの伝説のポリU実験 (文献106より)
黒三角は、ポリUを添加したフェニールアラニンの取り込みを示す。黒丸は、ポリUを入れない場合のバックグラウンドの取り込みを示す。
それは、ポリUを加えない場合の数百倍にも上がっていた (表1)。ポリUを加えないバックグラウンド実験では、44カウントなのに比較して、ポリUを加えた方の放射性フェニールアラニンの取り込みは、なんと、39,800カウント/mgタンパクというこれまでに見たことのない大きなカウントだった。それまで、マテイとニーレンバーグは、彼等のタンパク合成系へDNAを入れたり、除いたり、リボソームRNAやタバコモザイクウイルスのRNAなども試していたのだが、すべてうまくゆかなかった。そのままの状態であれば1~2年のうちには、NIHとの契約が切れて、ミシガン大学へ行くことに話が進んでいた。何やら、絶体絶命の、あとが無い、幸運な実験だったことも見えてくる。
表1.一本鎖のポリUがフェニールアラニンのタンパクへの取り込みを促進することを示したデータ (文献106より)
ポリUも、ポリAを加えて2本鎖にすると取り込みは見られない。これらの、信じられないばかりの美しいデータは、モスクワで発表された。ここで使われたポリマーは、全て、Maxine Singerらによって作られ、供与されている (後述)。
このもの凄い、取り込みの上昇は、後年筆者が、蚕多核体病ウイルス(CPV)のmRNA合成系へ、メチル化ドナーとして知られるS-アデノシルメチオニンを加えた時にRNAの合成が一挙に100倍ほども上昇してーーーmRNAのメチル化やキャップ構造発見のキッカケになった実験によく似ている (第一話で紹介)。
幸運だった実験
ニーレンバーグとマテイの実験について、色々と話を聞いたり、論文を改めて読んでみると、「ああ、彼等はラッキーだったな」と思うところがいくつかある。ひとつは、20種類もの多くの14C放射性アミノ酸を実験に使えたことである。第2次世界大戦のあと、20種類すべての14C放射性アミノ酸が市販されていて、それを購入して基礎科学実験に使えたのは、戦勝国として隆盛した米国だったからであろう。米国以外の世界はどの国も疲れていて、そんな実験は出来なかった。敗戦国の日本に至っては貧乏で、国民は食べることに精一杯であり、基礎科学への放射性試薬の使用などは高根の花でもあった。ましてや、核アレルギーのせいもあって、輸入品の14C放射性アミノ酸の価格は、その使用を妨げるかのように高価だった。このエッセイシリーズの第一話を読まれた方は憶えていられるであろうが、筆者がキャップ構造を確認するための実験を行うために、メチル基以外の場所に放射性元素が入った、たとえば14C-S-Adenosylmethionine (SAM) が必要だったのだが、これが余りに高価で、当時の遺伝研の研究室では手が出なかった。そこで、「米国へ行ったら14C-SAMを買ってすぐ実験するぞ」と思っていたことを、読者は憶えていられるだろうか。そしてRIMBへ着任後、すぐにこの試薬を注文して、試薬係のステラおばさんに「まだ、住むところが決まってないのに、高い試薬を注文するなんてーーーあんたは、一体、どういう人 (What kind of person are you?)」とあきれられたことなどの思い出もある。つまり、日本ではニーレンバーグとマテイの実験は逆立ちしても出来なかった。
第2点目は、隣のラボで、ヘッペル (Leon Heppel) とシンジャー (Maxine Singer) が、ポリヌクレオチドホスホリラーゼ (PNPase) という酵素を使ってポリUなどの人工核酸を作っていたのだが、―――この二人の厚意により、ニーレンバーグとマテイは容易にポリUや、ポリA や、ポリCを使えたことである。この結果、ある土曜日の早朝に、運命的な結果が生まれ、ポリUはポリ・フェニールアラニンを、後日、同様な実験でポリAはポリ・リジンを、ポリCはポリ・プロリンをコードすることが判るのである。
これらのデータは素晴らしい。しかし彼らは、1961年の最初の論文には (次の論文でも)、単に「ポリUはHeppelとSingerからもらった」と、そっけなく、寂しい。せめて感謝するなり、共著者に入れるべきではなかったかと、残念に思う次第である。
モスクワでの衝撃の発表
1961年には、ワトソンとクリックによるDNA仮説 (1954年Nature誌) が、ようやく受け入れられつつあった、ーーー彼らのノーベル賞受賞は1962年である。しかしDNA中に、タンパク質を作る暗号と、DNA自身を複製して遺伝する暗号が、刻まれているだろうことは予想できたが、それがどのようにおこなわれるのかまるっきり、判っていなかったのである。現代の謎に例えてみると、―――記憶がどのようにして脳細胞に蓄えられ、必要に応じて呼び出せるのか?そのメカニズムを知りたいが、判らない (―――AIに謎を解いてもらうしかないのか?) ーーーというような、「どのように手をつけたら良いのか判らない」状態だった。タンパク合成については、大腸菌を破砕した抽出液に放射性アミノ酸を加えると、アミノ酸はtRNAという小さなRNAに結合して、その後、リボソームという大きな粒子上でアミノ酸同士が結合して蛋白質ができることはわかっていた。しかしながら、その設計図に相当するRNAコピーを化学合成で作ることができない時代だった。
そんな時、ただ一つ、頼りになりそうな発見があった。それは、ニューヨーク大のセベロ・オチョア博士の研究室で見つかったポリヌクレオチドホスホリラーゼ (PNPase) という酵素である。この酵素は、リン酸の代謝を研究しているときに、偶然、見つかったのだが、RNAの3'末端にとりつき、周囲にリン酸があれば、RNAを咥えたまま端から順にヌクレオチドを、過リン酸分解してRNAを短小化する。分解物はヌクレオチドダイフォスフェートNDPだ。この酵素は (1) と (2) の反応を行う107。
(1) NNNNNN----N + Pi + PNPase ――――> NDP
ところが、リン酸が周囲にないと、この逆の (2) の反応が起り、RNAができる。
(2) NDP+ PNPase -----> NNNNNN----NN + Pi
つまり、この酵素を、例えばUDPとインキュベートするとポリUができる。
UDP + PNPase ―――――> UUUUUUUUUUUU
同様に、ADPやCDPと一緒にすると、ポリAやポリCができるのである。
本来、PNPaseは、RNAを分解する酵素であることが、後にわかるが、この酵素のお陰で、オチョア先生は、RNAを作った最初の人になり、1959年にノーベル賞 (生理学・医学賞) を授賞されている。ノーベル賞の評価はともかく、PNPaseが作ったポリマーRNAは、ゲノムの暗号コードを解読するための、重要なそして、唯一の、手掛かりだった。
NIHのビルディング3の建物内で行われたニーレンバーグの実験データは、ニューヨーク大のオチョアグループへの漏洩を恐れて、しばらく秘密にされていたが、この年の8月、モスクワで開かれた国際生化学会で発表され、世界を驚かせた108。
同じNIHの同僚で、2階下の研究室で、タンパク合成の研究を行っていたワイスバック博士 (後年、私がいたRIMB研究所の副所長になる) はモスクワへ向かう飛行機の中で、初めて、このトピックスをポール・バーグ (遺伝子工学で1980年ノーベル化学賞受賞) から聞いたが、しばらくはその重要性が解らなかったという。この厳しい秘密保持のことにも興味があるが、DNAからタンパクへの翻訳の謎が解けつつあることが、ポリU実験の結果を聞いても、すぐにはピンとこなかったほどに、まだ未知の世界だったのである。そこへゆくと、さすがにクリック博士である、ーーー彼は、このモスクワの生化学会へ出席していたがーーー、「この発見は重要だから、緊急シンポジュームを開くべきだ」と主催者へ迫ったという。勿論、新たに設けられたシンポジューム会場は超満員だった。筆者は、mRNAのスプライシング発見の、ゴードン学会での、フィル・シャープによる衝撃的な発表に立ち合っているが (第3話)、このモスクワでの驚きの発表の様子は―――だから、よく理解できる。
エピローグ
1967年に、日本で最初の国際生化学会が東京で開かれた。筆者は東大薬・博士課程の大学院学生だったので、アルバイトの一員として、恩師の浮田忠之進先生や水野伝一先生の指示で働いた。そこでは、多少、英語会話での聴き分けが良かったので、メイン会場のスライド係の大役を仰せつかった。「Next slide please」ならわかりやすいが、単に「Next」という人もいるし、「Hi」で済ます人もいる。いいリズムで、話の流れを切らずに、スライドを送るのは重要である。しかも、メイン会場の最後尾の映写室から、スライドを照射するのであるから、大変だったが、双眼鏡でピントをチェックする友人と協力して、何とか大役をこなすことができた。大会場はマグノリアといったかな、大会が招待した超有名な世界的科学者の講演の場だったから、ニーレンバーグが来ていたら、筆者は間違いなく、彼のスライド係を務めたであろうが、よく覚えていない。後年、彼と話した時も、そんなことは、スッカリ忘れていた。この稿を書きながら初めて、スライド係りをやったことを思い出したのだが、大切にしたい記憶である。
NIHでは、この発見に続き、「ニューヨーク大のオチョアグループに負けないぞ」の意気込みで、多くの研究者が、自身の研究を止めて、ニーレンバーグに協力して、トリプレットによる遺伝子コード64個のうち、57個はNIHで決めた (ーーー残りは核酸化学の巨人ゴービン・コラーナらが決めた)。その中心となったのは、天才フィル・リーダー (Phil Leder) であり、後年、ウエルナー症候群の研究で、帰国して、老化の研究を始めた筆者のエイジーン研究所と、コンピートすることになる。
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