嬉しい日本発のブレークスルー新薬

この連載エッセイシリーズの第4話で、インフルエンザウイルスの不思議なmRNA合成メカニズムと、それを発見したボブKrugについて紹介した。インフルエンザウイルス(時には、略してインフル)が感染細胞中でウイルスmRNAを作る時、宿主細胞のmRNAからキャップを含むオリゴヌクレオチドを切り取って、自分のmRNAの頭へ付けるという奇妙な現象を行う。その現象は、Cap snatching(キャップ拉致、あるいは、キャップ盗用)と呼ばれている。これはインフルの増殖に必要な、限られた反応なので、この反応を阻害する化合物は宿主細胞には影響の少ない理想的な抗ウイルス剤となることが期待されていた。

それが、本邦のシオノギ製薬の研究者や開発陣によって、医薬品レベルへまで完成され、そのニュースはまたたくまに世界に広がった。2月のはじめ、アメリカの友人から「ABCニュースでは、一回の服用でインフルエンザウイルスに効く“ミラクルドラッグ”が日本で発見されたと言ってるが、本当か? (The ABC world news has just announced that an anti-flu miracle drug was discovered in Japan, and that it cures the diseases in one day!)」というメールが届いた。同様のニュースは1月の終わりごろ、産経新聞でも報じられていて、薬の名はゾフルーザといい、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤だとのことである。そこまで聞くと、ああこれは、本当のことだということが察知できた。キャップの発見や、キャップ拉致反応の発見から40数年を経て「ようやく薬が出来たのだなあ」と感慨深いものがあった。

その後、数週間がすぎ、この新薬は厚生省から承認を受けた。ABCニュースは、特ダネだったのだろう。筆者は、キャップの発見者であるという縁で、「ゾフルーザ」の開発責任者や化合物バロキサビルを発見した研究者の皆さんとお会いして、開発の経緯や、化合物がどのようにしてキャップ依存性エンドヌクレアーゼ酵素の反応を抑えるのかについて聞くことが出来た。「ゾフルーザ」は、その後、厚生省から薬価収載もされ、スピード採択で、世界で最初に、日本では3月から、臨床で使われるようになった。患者さんからの評判も良いとのことである。すでに、ネットでも読めるが、先に開発されているインフル治療薬のタミフルと比べると、

  1. ウイルス感染のごく初期に、症状がまだ軽いうちに、一回一錠服用するだけでよく、
  2. 小学生もこの治療を同様に受けることができるため学級閉鎖など、親を巻き込んでの経済損失が少ないと思われる、
  3. このほか、インフルのA型にもB型にも効き、
  4. 鳥や豚のインフルエンザウイルスにも効くことから、将来的には、感染拡大を恐れての非感染動物の、大量殺戮処分を避けることもできると思われる。

販売は、国内と台湾はシオノギが担当し、世界各国へは販売権を譲り受けたロシュ社が各国で臨床開発した後、販売することになっており、産経新聞(1月29日朝刊)によると世界での年間売上も10億ドル(約1086億円)と予想され、タミフルが1999年に登場した時の10倍以上が見込まれているので実に素晴らしい。これは医薬品開発オリンピックの「金メダル」にも相当しよう。第11話で紹介した、アクテリオン社のボセンタンのような景気の良い話が、外国からの医薬品の輸入超過で苦しんできた日本からも、出たことが本当に嬉しい。シオノギ製薬の開発研究者の健闘を心から祝いたい。

ゾフルーザはキャップ依存型エンドヌクレアーゼの阻害剤

エッセイの第4話で、「キャップ拉致反応発見の裏話」を紹介したから説明する必要がないかもしれないが、インフルエンザウイルスが感染細胞中で行う複雑な転写反応のステップのうちゾフルーザがどのステップで抑えるのか判りやすく説明した図をネット上で見かけたので以下に示す(図1)。ここで示すように、ウイルスはーーー宿主のキャップを拉致する反応をゾフルーザによって邪魔されるとーーー自身のメッセンジャーRNAが作れなくなり、その結果、タンパク質も作れなくなり、ウイルスの複製が全くできなくなる。そして、侵入してきた親ウイルス自身も細胞中から消失する。このため、もちろん、血中にも鼻汁中にもウイルスは存在しない。このあたりのことはウイルスの複製は許すが、細胞から外へ出さない仕組みのタミフルとは異なる。

図1
図1: インフルエンザウイルスのキャップ依存性エンドヌクレアーゼが「キャップ拉致反応」を行う様子、および、ゾフルーザがそれを抑えてウイルスのmRNAやタンパクを作らせなくする様子を示した概念図(https://medicalcampus.jp/di/archives/257から、図の一部を転載)。

これまでインフルの蔓延を抑えるのに多大の功績のあったタミフルと、全く異なるメカニズムのゾフルーザがあることで、これまでインフルの大流行の勃発が危惧されていたが、その心配がなくなった。一般に、ウイルスが細胞に感染すると、数百個の複製ウイルスが生まれる。インフルエンザウイルスの場合、複製ウイルスが感染細胞から出芽して細胞外へ出るときに、ウイルス粒子の表面にあるノイラミニダーゼという酵素が働き、細胞からの排出を助ける。タミフルやリレンザという抗インフル薬はこのノイラミニダーゼを阻害する医薬品であり、細胞内で複製したウイルスを外へ出させないようにして、周辺へのウイルスの蔓延を抑える。このようなノイラミニダーゼ阻害剤は、ウイルスの放出を抑え続けるために、タミフルやリレンザでは、5日間の連続投与が必要であるのに対して、ゾフルーザは感染初期に1回の投与で済むので、たしかに、ABCニュースが言うようにミラクルドラッグである可能性が高い。

インフルのパンデミックからの解放

世の中に恐ろしい病気は多々あるが、インフルエンザほど、老若男女を問わず、ごく普通の生活の中で、多くのヒトに感染するウイルス病はない。今からちょうど100年前の1918年にスペイン風邪と言われたインフルの世界的大流行があり、この時のウイルスは強毒性であったから猛威を振い、当時の世界人口が約20億人のところ5億人が感染し、第一次世界大戦の総死者数よりも多い約5000万人が亡くなっている。アジア東端の、島国の、日本も例外ではなかった。当時人口5500万人ほどだった日本で、約50万人ほどの多数が亡くなっている。100年前と比べて、格段に人の往来が激しくなっている現代では、人々が免疫を持たない新種のウイルスが出てくると大流行(パンデミック)になるリスクが高い。

インフルエンザウイルスは8本のRNA遺伝子がウイルス粒子の中に入っていて、感染細胞中でウイルス同士の遺伝子の交換が容易なので、新種のウイルスが生まれる可能性が他のウイルスに比べて著しく高い。しかも、ウイルスに感染しているヒトの細胞が、鳥のウイルスや豚のウイルスと重感染すると、8本の遺伝子のうち1本が鳥や豚の遺伝子と入れ替えたハイブリッドウイルスが生まれる可能性があり、そこから繁殖力や毒性の強い、「新種のウイルスが生まれる」ことがあるので危険である。養鶏場などで何万羽という鳥がウイルスに感染した場合、伝播を避けるために全て処分されるが、その養鶏場へヒトウイルスに感染している人が入ることは、極力避けなくてはいけない。スペイン風邪は、鳥インフルエンザとの重感染で生じた新型のウイルスにより引き起こされたウイルスであったと言われている。

そのような世界的なインフルのパンデミックが25年から30年周期で起こることが危惧されてきたが、ゾフルーザの登場によりその恐れは遠のいたといえよう。たまたま、今年6月、100年前のインフルパンデミックを記憶にとどめるための大きなシンポジュームが、ロンドンのFrancis Crick 研究所で開かれることになっていて、キャップ拉致反応の発見者のKrug博士が招待講演者になっている。彼にはすでに、ゾフルーザの概要を伝えてあるので、急遽、新しいスライドを加え、日本からの新薬発見を伝えてくれるだろうと期待している。インフルに関して、このシンポジュームは国際的にもインパクトの大きなシンポジュームのように思える。そこで紹介される、日本発のゾフルーザのインパクトは従って大きく、いつもは遅れがちの厚生省の承認も、今回は非常に良いタイミングだったのではなかろうか。

汝、すべての論文をRejectするようにレビューせよ

こんなことを書いているうちに、筆者はかって、ウイルス研究者であった自分を取り戻していることに気がついた。38年も前の、1980年のことだが、キャップ拉致反応を発見したKrug博士がShatkin博士の後継者として、米国のウイルス学会誌J. VirologyのEditor-in-chiefに選ばれた時、筆者もAssociate editorの一人として推薦された。そして、1980~1985年の5年間を、RNAウイルス関連の論文に関して専属Reviewerを務めることになった。日本人研究者としては、当時ロックフェラー大学の教授でーーーRNAがんウイルスの研究で常にノーベル賞候補だったーーー(故)花房秀三郎先生(後に大阪バイオサイエンス研究所・所長)に次いで二人目だったので、私は、栄誉でもあり、とても嬉しかった。J. Virologyのこの仕事は、Editor-in-chiefについては知らないが、Associate editorは無報酬である。そして、この役を引き受けた時、Editorial Officeから、「Reviewerとしての心得」なる文書が私の許へ届いた。そこには「モーゼの十戒」にも似た戒め(いましめ)が、10項目ほどにわたって書かれていた。いろいろあったが、第1条が特に印象的だったので憶えている、―――曰く、「すべての論文を、Rejectするつもりの心構えで読むようにーーー」だった。最後の方にあったのは、「英文が拙くても、そのことを論文の主たる評価には加えないこと」であり、英語が得意ではない筆者には、これは納得できるの項目だった。友人や知人からの論文に対して、私情を挟んだレビューは硬く戒められていた。ただ、当時の経済的後進国から送られて来た論文が、粗末な紙に、明らかに手動タイプで打たれた論文には、どうしても同情心が湧くのを禁じえなかった。

毎月1報程度の頻度で送られてくる原著論文をレビューするということは結構大変だったが、そんな5年間が過ぎてAssociate Editorの任期が終わった時、小さな、20cm x 15cmほどの感謝状がJ. Virology誌から送られて来た。図2にそれを示す。

図2
図2: 米国微生物学会 Journal of Virology 誌からの感謝状

この感謝状は、小さいが、筆者の思い入れは大きい。小さな額に入れて大事にしている。後年、日本で国際シンポジュームを開くため、講演者をリクルートする目的で、有名分子生物学者のオフィスを訪ねることが多かったが、彼等が小さな額に入れた同じ感謝状を、オフィスの一隅に飾っているのを見かけることが時々あった。そんな時は、中学や高校の同級生と出会った時のように、懐かしさをおぼえ会話が弾んだ。Associate editor時代の苦労を語り、気楽に話が出来て、あまり言を要しなくも同意を得て、訪問の目的を達することが出来た。5年間のAssociate editorは無報酬の仕事であったが、この感謝状が代償である。今にして思えば、大きな財産を頂いたようなものだったのかも知れない。

エピローグ

「走馬灯の逆廻し」と題して、昔の発見のエピソードを紹介するつもりの連載エッセイが、今回は、まさに現代へ続く話になってしまった。昔の話であっても、こんなふうに、現代へ結ながるものもーーーあるのだ。抗インフル薬のゾフルーザについては、科学的なデータなどについては一切触れなかったが、近々、シオノギの研究者によって論文上で発表されるはずであるので、それを皆さんと一緒に、楽しみに待ちたい。

この12話まで、編集やテーマ選択などに関して、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の北畠真博士に助けられて進めることが出来た。北畠さんの温かい励ましがなくては、昔のエピソードの数々を思い出せなかったかもしれない。今度、編集職を卒業されると聞いているが、この時点で、お世話になったことのお礼を申し上げたい。

 

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